第107回定例会
第107回
香港和僑会 会長 荻野 正明氏
開催日
7月16日(水) 19:00 ~ 21:30
開催場所
TKP カンファレンスセンター湾仔
参加者数
36名
「起業の目的 ~人は何故、起業を目指すのか?~」
今回の講師は香港和僑会の荻野会長です。事前に皆さんに案内しているのは「お金が欲しいという動機であれば起業なんてしないほうがよい」です。
先ず起業してから五年後の厳しい企業存続の実態を説明。起業一年目にサラリーマンよりも起業した方が良いと感じていた15%が徐々に減り、五年後に企業として残った人10%。成功した人1%。更に「存続していればチャンスはやってくる」「それを成功させる確率も知識と経験を積んでくれば向上してくる」。「継続こそが重要、現実は食えていればよしとする」として、継続しながらその知識と経験を如何に磨いているかが成功のポイント。
荻野会長は成功した要素を 運:70% 人:25% 社長の素養:5%と分析しました。
困った時は「人を巻き込む事」、自分一人で抱え込んでいては資金の問題を含め解決できないので、駄目な内容を外部発信する事が肝要。オアシスの手前にある谷を飛び越える事が出来なくて断念してしまう逸話を交えながら、自力で飛び越えられない場合は人の力を借りる方法など手を尽くす。
仲良しグループで起業すると失敗する。ビジネスは苦いもの。また、自分の知識と経験の不足から判断を誤ってしまうのを回避できるのが「運」。これは重要な要素です。しかし自分では分からない事が年齢と経験を積んで自分を磨いて来た人には簡単に解決出来てしまうものです。運は自分の力を磨かなければついて来ない。
以上、企業家として長年の経験を持たれる荻野会長ならではの起業観について、凝縮されたお話を伺う事が出来ました。
「ワンポイント講座」ではMRT(HK)の溝口社長にお話を頂き、「企業活動と共に重要なのが家族、お父さんの教育参加」と言う言葉が心に深く残りました。
最後に香港和僑会の新事務所が8月25日(月)にオープンすることを発表いたしました。定例会の会場として「TKPカンファレンスセンター湾仔」様には長らくお世話になりましたが、次回から九龍サイドでの定例会をどうぞお楽しみに。
(文責:香港和僑会、執筆:香港和僑会会員 黒尾 登さん