第98回定例会
第98回
Intelligence SMC Consulting Ltd. 董事長 飯泉 雅明氏
◆東京生まれ。1978年早稲田大学商学部卒業。
◆外資系保険会社AIUに入社。そののち海外勤務を志し転職。1980年 日系保険代理店の初代香港支店長として来港する。
◆1993年東南アジア初となる日系人事労務コンサルティング会社STAFF MANAGEMENT CONSULTANCY LTD.を設立し、代表に就任。
◆2002年、関連会社のAnchor HRM Consulting Ltd.の立ち上げに参加、取締役就任。
◆2007年、広東省深センにAnchor Business Consulti
開催日
10月11日(金) 19:00 ~ 21:30
開催場所
TKP カンファレンスセンター
参加者数
80名
第98回定例会 「クイズで学ぼう!香港労働関連法」
第98回香港和僑会定例会 テーマ:クイズで学ぼう!香港労働関連法 講演者:Intelligence SMC Consulting Ltd. 董事長 飯泉 雅明 氏 参加数:33名 社員が有給休暇をあまり消化しない不思議な国、日本。 解雇はほとんど不可能で、雇用の流動性に乏しいことが経営を圧迫する。 一方、香港には不当解雇を規制する法律が無く、不法解雇の規制はあるものの、使用者が解雇補償を行えば解雇はほとんどが問題なく成立してしまう。香港が植民地であったことを物語る特徴といえる。 また、香港は先進国の中では大変珍しく、未だに法定の労働時間に関する規定が若年者を除き規定されていない。最近やっと最低賃金が導入されたばかりというお粗末な状況。使用者に優しく、労働者に厳しい国といえる。 労働法は他の法律に比較すると特別な点がある。それは労働者を保護する目的で法律が最低限の基準を設け、これを下回る条件は無効とすること。もともと労使が対等な立場で雇用契約が締結出来るはずがない、という考えに基づいている。 今回はクイズ形式で参加者と対話をしながら、「差別条例」、「雇用契約」、「雇用契約解除の種類」、「最低賃金」などについて楽しく学んだ。 海外で経営をするにあたり、気をつけなければいけないのは“知らないで”差別や基準を下回る条件提示等の労働法違反をしてしまうこと。 その国の「労働法」を理解し、労働条件の最低限はきっちり守ることは当然のことながら、採用や昇格、解雇等に関してきちんとした会社基準をもって人事労務管理をおこなうことが大切であることを教えて頂いた。 続いて第二部は会長の荻野より、ワンポイント講座。 香港の地価が中々、下がらない。何故か?香港は中国人にとって、自分がいつか住みたい場所であり、投資の面においても保有しておきたい場所である。 香港は東京都の約半分くらいの小さな場所であるが、過去に2~3回赤字になっただけでずっと黒字が続いており、数年前に香港政庁は香港の全住民に一律6,000香港ドルを還付した。私の推測では香港政庁は約10兆円の現金があると思われる。一体、こんな場所は他にあるだろうか。 香港は法人税が16.5%、個人の最高税率は15%、相続税0%、キャピタルゲイン税0%である。家賃は高いにしても香港は理想郷、まさに「パラダイス」なのです。果たして皆さんはパラダイスに住んでいることを実感しているでしょうか?そして、こんなに「起業」に適した場所はない。