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【8月23日(金)開催】第164回定例会「粤港澳大湾区の概念と魅力」活動報告

8月23日(金)開催の第164回定例会のご報告です。今回は、珠海横琴特別区で外資企業の誘致活動をされている楊愷明さんにお越しいただき、広東省、香港、マカオの3地域をまたぐ経済圏「粤港澳大湾区」について、「大湾区の特徴」と「成長が期待される珠海の特徴」の2点をお話しいただきました。

大湾区の特徴について、楊さんは「集約」にあると説明されました。

大湾区には2つの社会制度、3つの通貨と税制度、4つの中心都市(広州、深セン、香港、マカオ)があります。この集約度が3大ベイエリア(ニューヨーク、サンフランシスコ、東京)と比べて優勢な特徴であると楊さんは語ります。また、それぞれに1時間程度でアクセス可能であることも大きな特徴であり、昨年完成した港珠澳大橋をはじめとした交通インフラも地域における強みだと強調されました。

今後の成長が特に期待される珠海の特徴について、2つの産業分野を上げられました。

珠海は、豊かな自然とアクセスの良さを生かした観光業と、マカオ市場に向けた製薬業(漢方)において大規模な開発を行っていると、中国珠海横琴特別区外資誘致担当者の楊さんは言います。

観光業において珠海は、「100島の都市」と称されるほど島が多いことで知られており、この島々は珠海大劇院のようなリゾート施設として開発が進んでいます。また、世界で最も巨大な水槽を有する珠海長隆海洋王国などの観光施設の来場者が増加していることもあり、今後も成長が強く見込まれます。

製薬業においては、隣接しているマカオの産業の多角化を補助する目的で設立された横琴区を中心に産業開発が進められているといいます。

楊さんはお話の最後に、都市発展のモデルケースとされる深センの特異性と偶然性を指摘されました。深センの成長には、香港という国際金融センターの存在、技術開発とハイテク産業分野の人材の集積、官僚主導の都市整備など、深セン固有の特徴が生み出した奇跡であると言います。そして今後の都市開発はそれぞれの特徴と有利性を考えて行うべきであると主張されました。そして、次の深セン現象は珠海で起こるかもしれないと期待を込めて語りました。

前々回の定例会から深セン、香港、珠海と続き、粤港澳大湾区の主力都市それぞれの特色と全体象を掴むことができたと思います。珠海のこれから急激に成長する可能性を知り、大湾区地区の今後の動静にますます興味を持ちました。この趨勢を見極め、ともに発展できるよう頑張りましょう。

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